
笹沢左保の警察小説短篇集『死にたがる女』が、徳間書店・徳間文庫から2019年12月6日に発売されました。
井戸警部の夢の中に、六年前に自殺した身元不明の女性が現れます。そして、その直後に発生した殺人事件の被害者は、夢に出てきた女性と瓜二つでした。不可解な事件を追う刑事たちは、過去の事件と現在の殺人を結ぶ手がかりを探し始めます。
表題作「死にたがる女」では、何度も自殺を試みながら、そのたびに偶然に命を救われてきた女性・直美が登場します。そんな彼女の幼い娘がひき逃げ事故に遭い、死亡する事件が発生。久我山署の刑事たちは、娘の死の真相を追うとともに、直美を取り巻く複雑な事情を調べていきます。やがて、単なる事故では片づけられない事実が浮かび上がってきます。
本書には、表題作のほか「死者は瓜二つ」「花の咲く遺言」「尻を叩く女」「アリバイ成立」の全5篇を収録。身元不明の女性をめぐる殺人事件、遺されたメッセージに隠された謎、意外な結末へとつながる人間関係、そしてアリバイをめぐる事件など、それぞれ趣向の異なる物語が収められています。
忍耐と根気を武器に、わずかな手がかりから事件の真相を追い詰めていく刑事たちの姿と、人間の弱さや哀しみを描いた警察小説集。笹沢左保ならではの巧みな推理と人間描写を楽しむことができる一冊です。
『死にたがる女』
著者:笹沢左保
出版社:徳間書店
レーベル:徳間文庫
発売日:2019年12月6日
ISBN:978-4-19-894518-3
価格:726円(税込)
サイズ:文庫
